アポモルヒネ(英:apomorphine)とはイソキノリンアルカロイドの一つ。モルヒネから水1分子を取り除くことにより作られる。麻薬には指定されていない。ドパミン受容体D1D2のアゴニストで、塩酸アポモルヒネ水和物としてパーキンソン病の治療に用いられる。 製品名は「アポカイン皮下注30mg」(協和発酵キリン製造販売)。CAS登録番号は [41372-20-7]。嘔吐作用はイヌで感受性が高く、ネコでは低い。
適応
パーキンソン病におけるオフ症状の改善(レボドパ含有製剤の頻回投与及び他の抗パーキンソン病薬の増量等を行っても十分に効果が得られない場合)
作用機序
ドパミンD1様及びD2様受容体作動薬であり、線条体においてD1/D2受容体を刺激することによりパーキンソン病における運動機能障害を改善させる。
副作用
化学受容器引き金帯 (CTZ) のに作用して嘔吐中枢を刺激することにより嘔吐を引き起こす。
重大な副作用として突発的睡眠、傾眠、QT延長、失神、狭心症、血圧低下、起立性低血圧、幻視、幻覚、幻聴、妄想が報告されている。
参考文献
- 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版社 1991年 ISBN 4885006104
- 吐山豊秋著 『新編家畜薬理学 改訂版』 養賢堂 1994年 ISBN 4842594047
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
出典
関連項目
- 催吐薬

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